
仕事は何もない状態から急に始まるわけではない。地元滋賀大学の学生を受け入れる長期インターンプログラムに参加した学生にとって、人生観を大きく変える重要な学びとなりました。
株式会社プリムスクリエイティブでは、地元・滋賀の学生にとって社会経験を積み上げながら成長する機会をもたらすだけでなく、学生からのフィードバックを通じて、企業自体も共に育つ機会として長期インターンを実施しています。
今回、インターンを終了した滋賀大学の学生にインタビューを実施しました。18ヶ月間のインターンを通じて何を感じ、何を学んだのか。その成長の過程を追ってみます。
荒川陽彩さん
代表取締役 柴田誠一
「面白い社長に会ってみない?」から始まった、一つの決断
──このインターンに参加しようと思ったきっかけを聞かせてください。
荒川さん
地域おこし協力隊の中村さんから、「長浜のIT会社で面白い社長さんがいるけど、会ってみない?」とご紹介いただいたのがきっかけです。その時点では会社のことをよく知りませんでしたが、「面白そう」という直感で、まずは話を聞いてみようと思いました。
実際に柴田さんとお話しして、「いい人そうだな」という印象を持ちました。また、先輩のインターン生から「この会社では本当にいろんなことにチャレンジできた」という話を聞いて、自分も同じような経験ができたらいいなと思ったんです。その2つの要素が、参加を決めた大きな理由です。
柴田
最初にお会いした時から、自発的に動く力が伝わってきました。仕事をしていく上では、受け身ではなく、主体的に行動できる姿勢が大切だと考えています。インターン生を見ていても、やる人がいなかったら率先してやるし、チーム全体を見ながら『この部分が足りていなさそうだから、ここに入ろうか』というような動き方をされていました。その力は、一番は本人の中にあるものだと思います。
試行錯誤から生まれた気づき:フィードバックの価値を知る
──実際に参加してみて、印象に残っている活動や場面はありますか?
荒川さん
一番印象に残っているのは、去年やったマネジメントゲームですね。イベント告知用のウェブサイトを作るところから始まって、ポスター作成、いろいろな形での成果物を作りました。その過程で、丁寧なフィードバックをいただいたんです。
最初は『フィードバック』という名目で、自分の作ったものにについて指摘してもらうことは少し怖かったんですが、そこには『期待感が込められているんだな』って感じられたんです。それが分かると、『頑張らなきゃ』という気持ちになるのではなく、『もっとがんばってみたい』という前向きな気持ちが生まれました。
それと、友達もマネジメントゲームの会場を提供してくれている会社でお手伝いをしていると聞いたんです。自分が取り組んでいることが、別の人の学びと繋がっているのかもしれない。そういう見えない繋がりがあるんだということが、すごく面白いなと感じました。
柴田
荒川さんは素直に指摘を受け止める力がありますよね。厳しいご指摘や改善点をお伝えする時、それを真正面から受け止められる方ってなかなかいないと思います。『ここをこうした方がいいのでは』という建設的なご指摘を、ポジティブに受け止められるかどうかは、その人の成長に大きく影響すると思うんですよ。
荒川さん
もし『あなたはダメだ』という人格否定のように感じたら、素直に受け止められないと思うんです。でも、仕事の内容や成果物に対する指摘であれば、それは『より良くするための提案』なんだと分かるんです。
ですから、何も言われないよりも、『ここをこうしてみたら、もっとよくなるんじゃないかな』という指摘をしてもらう方が、自分としては嬉しいんです。指摘をもらうことで、初めて成長できるんだと感じています。
相手のことを考えることから始まる、ビジネスの本質
──学生から見て、プリムスクリエイティブはどんな会社に見えましたか?
荒川さん
一番の印象は、『相手目線で物事を考えている会社』だということです。私のインターンシップの内容にしても、クライアント企業との関わり方にしても、『相手にとって何がプラスになるのか』ということを最初に考えてらっしゃるんだと感じました。
そして『相手にとっていいことが生まれれば、結果として自分たちにも良いことが返ってくる』という考え方で動いているように見えます。これは短期的な利益を追う会社ではなく、長期的な関係の中で信頼を築いていこうとする姿勢なんだと思います。
最初は『ITコンサルティング会社というと、すごく大規模で最先端の技術を扱う、ちょっと距離のある存在』というイメージを持っていたんです。でも、実際に働いてみて分かったのは『地元の企業さんのDX化を進めるために、自分たちも試行錯誤しながら一緒に成長しようとしている』という姿勢です。その点に、すごく驚きました。

仕事が生まれるまでのプロセスについて考えること
──会社の新しい取り組みに関わってみて、どんなことが印象的でしたか?
荒川さん
実務的には、データ分析やボトルネック分析という作業がすごく印象的でした。最初は『ただ数字を見て整理する作業』かなと思っていたんですが、やってみると結構複雑な思考が必要なんです。
大学で財務諸表の見方やデータ分析の方法を学んできたので、その知識を実際に活かすチャンスが増えると、『あ、大学で学んだことって、実践の中で本当に必要になるんだ』と実感します。
柴田さんがよく『ボトルネック分析』という話をされるんですが、最初は『何がボトルネックなのか』がよく分かりませんでした。でも、いろいろなクライアント企業の話を聞いているうちに、『ああ、この部分が課題として機能しているんだな』という見え方が少しずつ変わってきたんです。
仕事の始まり方に対する考え方が変わった
──このインターンを通じて、仕事や社会に対する見方は変わりましたか?
荒川さん
一番大きく変わったのは、『仕事が生まれるまでのプロセス』に対する考え方です。以前は『ここに課題がある→その課題を解決する提案をする→契約する』という、すごくシンプルなイメージを持っていました。
でも、ここで働いてみて気づいたのは『仕事って、いきなり始まるものではない』ということです。普段からの関わりがあって、ちょっとしたコミュニケーションがあって、その中から『一緒にこれをやってみましょう』という形で生まれていくんだと分かりました。
つまり『課題解決型』のアプローチだけではなく、『関係構築から始まる』というプロセスの方が、実はもっと重要なんだということを学びました。このことは、これからの自分のキャリアを考える時にも、すごく大きな気づきになると思います。
大学と実践がつながる瞬間
──大学での学びと実践の中で『あ、つながった』と感じた場面はありますか?
荒川さん
データ分析がそうですね。大学では『財務諸表をどう見るか』とか『データ分析の方法』といった理論を学んできました。ここで働く中で『あ、この企業さんのこういう課題について、自分が学んだ知識を使って分析してみようか』と思えるようになりました。
ただ、『大学で学んだことをそのまま実践した』という経験はまだあまり多くないかもしれません。でも『学ぶ過程で出てきた疑問や小さな発見』が、家庭教師のバイトの場面で役に立ったり、別の場面で活かせたりすることがあるんです。
そういう意味では『直接つながっている』というより『いろんなところで複雑につながっている』という感じです。その本質を知りたい、深く理解したいという気持ちが、いろんな分析をしてみよう、という動きにつながっているのだと思います。
プリムスクリエイティブという会社の本質を考える
──プリムスクリエイティブの本質は何だと感じますか?
荒川さん
すごく難しい質問ですね。一言で言い表すのは難しいんですが、『手探りしながら一緒に道を作っていく』というイメージを持っています。
正解が決まっているわけではなくて、クライアント企業さんと一緒に『こういうやり方はどうだろうか』と試しながら、より良い形を探していく。その過程の中で、柴田さんの思いや行動が表れていて、それが『プリムスクリエイティブという会社の本質』なんじゃないかなと思います。
『正解を与える会社』というより『一緒に答えを作っていく会社』という感じです。その姿勢が、学生さんにとっても、クライアント企業さんにとっても『安心して挑戦できる環境』を作り出しているんだと感じます。
「三方良し」という理想的な考え方の実現に向けて
──「三方良し」という考え方について、参加してみてどう感じましたか?
荒川さん
『三方良し』という考え方は、すごく理にかなっていると思います。自分だけが得するのもダメだし、相手だけが得するのも、その関係は長くは続かないと思うんです。
柴田さんとお話しした時に『相手のことを考えすぎて、時には自分たちの利益を見失ってしまうパターンもある』という話を聞きました。つまり『三方良し』というのは『どのバランスで実現していくか』が大事なんだということですね。
プリムスクリエイティブが今どの段階にあるかで言うと『相手のことを第一に考える』という姿勢で何年も取り組んできた後、『でも自分たちも持続していくために、自分たちの力も大切にしていこう』という形で進化してきたんだと思います。そして『三つ目の柱である社会全体への貢献』という部分は、これからの可能性として見えているんだと感じます。
人との繋がりが人生を豊かにする
──この経験を、今後の学生生活やキャリアにどう活かしていきたいですか?
荒川さん
このインターンを通じて、一番学べたことは『人との繋がりがどれだけ大切か』ということです。ですから、これからのキャリアを考える時にも、自分の利害関係がある人だけじゃなくて、その他の人との繋がりも大切にしていきたいと思っています。
以前の自分は『この人は合わないな』とか『疲れるな』という感覚を持つと、その人との距離を取ってしまう傾向がありました。でも、ここで働く中で『そういう場に行ってみたり、ちょっと億劫だなと思う場でも参加してみたりする』ということの重要性に気づきました。
多様な人間関係の中に身を置くことで、新しい視点が生まれたり、予想外の繋がりが生まれたりするんだと思います。そういう経験を、今後も大切にしていきたいです。
柴田
本当に仕事ができるようになる人って、自分の仕事はもちろんしますが『誰の仕事でもない仕事』ができるんです。自分のことで精一杯になってしまう人も多いと思いますが、相手の視点とか、全体の社会の視点、あるいは遠い将来の視点など、いろんな立場から物事を考えて『これは必要な仕事だ』と思ったら、自分から動く。そういう人が、本当の意味で仕事ができる人なんだと思うんです。
荒川さん
そこです。それが一番心に残りました。『お金が発生しない仕事』『誰からも頼まれていない仕事』が、巡り巡って新しい仕事に繋がっていくんだという…。それが1番知ってよかったことです。
例えば、柴田さんがやってるこのインターンプログラムも『直接的なお金が発生する仕事』ではないかもしれません。でも、学生との繋がりが生まれて、そこから他の企業さんとの繋がりにもなって、いろんな輪が広がっていくんだと思うんです。その過程を見ていて『あ、こういうふうに仕事って広がっていくんだ』と気づくことができました。
インタビューを終えて
18ヶ月間のインターンを通じて、学生が気づいた『仕事が生まれる本質』は『関わりや繋がりから始まる』ということでした。それは、教科書では教えることができない、実践を通じて初めて得られる学びです。
大学の講義では学べない実践的な経験が、この学生の人生観や仕事観を大きく変えました。同時に、企業側も学生からの素直なフィードバックを受けながら、自分たちの価値観をもう一度言語化し、より深く理解する機会を得られています。
プリムスクリエイティブの長期インターンプログラムは『学生が成長する』『企業が学生から学ぶ』という双方向の学びの場として機能しています。
学生たちが社会経験を積みながら成長する機会。そして企業が『次の世代はこんなふうに考えているんだ』という新しい視点から自分たちの本質を改めて考える機会。その両者が共に育つ場所として、プリムスクリエイティブは地元・滋賀の人材育成に取り組み続けています。

プリムスクリエイティブについて
株式会社プリムスクリエイティブは『お客様のDXパートナー』として、長期的な視点でお客様の課題解決に伴走する企業です。システム開発やコンサルティング、人材育成など、お客様のニーズに合わせた支援を行っています。
長期インターンプログラムを通じて、地元の学生と共に成長する機会を大切にしています。地域の次の世代を育成すること、そして企業も学生からのフィードバックを受けながら進化することで『学びの循環』を作り出しています。